東日本大震災からの復興
〜あの日を忘れず ともに未来へ 東松島一新〜
仙台市と石巻市という宮城県の二大商業圏の間に位置する郊外型都市。サステナブルな成長力と安心・安全な生活都市を目指している。「東松島市復興まちづくり計画」を策定し、震災からの復興に向けた取り組みを進めている。
環境に関しては、太陽光、バイオマスを中心とした再生可能エネルギーによる自立分散型電源の構築、建築物の低炭素化などが特徴として挙げられる。超高齢化に関しては、CASBEE健康チェックリストを活用した健康住宅の推進、マルチメディア端末を活用した見守り、医療サービス等の推進が特徴として挙げられる。
EXAMPLES
取組例
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奥松島「絆」ソーラーパーク&東松島「絆」カーポートソーラー
震災により使われなくなった公園跡地にメガソーラーを設置。合わせて、市内公共施設の駐車場にカーポート型の太陽光発電システムを設置し、平常時はカーポートとして使用しながら売電を行い、災害時には非常用電源として避難所の運営等に優先的に活用する。
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復興の森・癒しの森創生事業
集団移転先団地の後背丘陵の森を「復興の森・癒しの森」として整備。教育や医療と連携した活動の場として活用を図る。
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沿岸津波監視システム導入事業
災害に強く安全なまちづくりを進めるため、自立電源を備え、無線通信が可能な沿岸津波監視システムを整備し、防災・減災効果の一層の推進を図る。
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地域分散型電源整備事業(スマートポール設置)
小規模な分散型電源の整備。特に中核避難所を中心に、スマートポールをはじめとする再生可能エネルギー利用設備を導入し、エネルギー自給率を高めるとともに防災機能の強化を図る。
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東松島スマート防災エコタウン(自立・分散型低炭素エネルギー社会構築推進事業)
災害公営住宅と周辺の病院、公共施設等を結ぶ自営線によるマイクログリッドを構築しCEMSにより最適制御しながら電力供給を行うもの。エリア内でのエネルギーの地産地消を実現を目指すもの。不足する電力は、東松島市内にある低炭素型電源から既存電力網を利用して供給することで、地域全体の地産地消も可能となる。
系統電力が遮断した場合にも、同タウン系統内の太陽光発電を蓄電池を用いて安定化させ、大型のバイオディーゼル発電機と組み合わせ3日間は通常の電力供給を可能とするもの。大震災のような長期の停電時にも、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで病院や集会所などへの最低限の電力供給の継続が可能。病院などの災害活動の拠点施設への電力供給を維持し、地域の災害対応力と防災力向上を図る。 -
東松島型地域住宅「つながるYeah(家)!」(超高齢化社会対応型モデル住宅)
東松島市の気候や風土に適し、なおかつ人口減少・少子高齢化社会に対応したモデル住宅を建設。気密・断熱性能の向上による冷暖房費の削減、快適性の向上、ヒートショックの予防などの健康増進、建物の耐久性向上、建物の資産価値の向上など、様々な暮らしの質を高める提案を行う。また、“集まって暮らす”暮らし方の提案も行う。
地元工務店との協働、地場産材の活用等も視野に入れ、地域経済の活性化も図る。 -
地域新電力事業(地方創生型地域ビジネス創出事業)
新電力事業(PPS)を通じて、経済、エネルギー、人の循環を創生し、地域活性化を図ることを目的とした「地域公益型エネルギーサービス」を目指すもの。
主な活動は、地元資源を活用した地元の電気を購入し、地元の産業や市民に安価な電力を安定供給すること。その中で事業運営により地元雇用を生み、得られた利益は東松島市の地域活性化のために再投資をおこなう公益的なビジネスモデルで運用する。